OCR・OMR とは
OCRとは
OCRとは、Optical Character Reader の略称です。
シート(帳票)に書かれた文字(活字や手書き文字)をスキャニングして、コンピュータで利用できるデータ(テキスト)に変換する技術(または機器)のことです。
基本的に、システムは、活字用(印刷物)と手書き用とに分かれています。
(ここでいうOCRは、手書きOCRを意味します)
OCRシステムを利用することにより、多くの人手が必要とされる入力作業(各種申込書や伝票等の入力)を機械化でき、人件費の削減と省力化が可能になります。
従来、OCR処理を行うためには、高価なOCR専用機が必要でした。
しかし、今では、汎用のドキュメントスキャナーや複合機でも充分に対応可能で、幅広い分野への広がりを見せています。
OMRとは
OMRとは、Optical Mark Reader の略称です。
手書きマークを記入した用紙(マークシート)をスキャニングして、コンピュータで利用できるデータ(テキスト)に変換する技術(機器)のことです。
塗りつぶしたマーク(またはチェック)を読み取るので、誤認識は、ほとんどありません。
試験やアンケート調査など、選択式(選択肢)で入力できるものに適用できます。
大量のデータを迅速に入力しなければならない作業に大きな効果を発揮します。
最近では、OCRと同様に、汎用のイメージスキャナーと普通紙によるOMRシステムが一般化してきました。
各種試験や健康診断・アンケート調査など、幅広い分野で活用されています。
OCR・OMRの現在
従来、OCR・OMR というと、それぞれの専用機により処理が行われていました。
文字を読み取る機器(Optical Character Reader)で処理を行うのがOCR、マークを読み取る機器(Optical Mark Reader)で処理を行うのがOMRです。
専用機では、認識の処理を機器側で行って、その結果をパソコンで受け取る形になります。
また、読み取りを行うシートも、それぞれ専用のものを印刷していました。
したがって、OCRとOMRは、はっきり区別できました。
しかし、今では、OCRもOMRも、汎用のドキュメントスキャナーをリーダーとして利用します。
そして、認識処理をソフト的に(パソコン側で)行っています。
また、シートもパソコンから普通紙に印刷したものでも使えるようになっています。
そして、シートには、マーク欄(チェック欄)や文字が混在しているのが普通です。
このように、今では、OCRとOMRを厳密に区別することが難しくなっています。
そのため、ここでは、ひっくるめてOCRシステムと表現しています。